課題本は、「ピエタ」 著:大島真寿美 ポプラ文庫
「ピエタ」 著:大島真寿美 ポプラ文庫 |
今ではすっかり本選びの基準の一つとなった『本屋大賞』。
ピエタはその本屋大賞2012年度版の第3位に輝いた作品です。
大賞受賞とはいきませんでしたが、巷の読書好きからは、「この本が大賞なのでは?」と推す声も多かったとか。
舞台は18世紀のヴェネツィア。
孤児が集まる「ピエタ慈善院」で育った〈少女〉が主人公の物語。
ピエタの娘、エミーリアのもとにある日、一冊の譜面の所在を求める依頼が届きます。
それは、エミーリア達が師事した偉大な音楽家ヴィヴァルディ先生のものでした。
エミーリアは譜面をさがしてヴェネチアを彷徨いながら、過ぎ去った日々を回顧します。
「ピエタ慈善院」は今で言う赤ちゃんポストを設置した慈善院で、ピエタの中で育った少女は皆捨て子。
エミーリアは譜面をさがしながらも様々な物語を思い出し、目の当たりにし、気づいてゆきます。
少女達の出生の秘密。その後の人生。自らの刹那的で幻想的な記憶。外の世界。そして音楽とヴィヴァルディ先生という存在。
史実から着想を得たこの物語には、「四季」等で今も世界的に有名な音楽家、アントニオ・ヴィヴァルディが登場し、そして重要な役割を演じています。
水の都として知られるヴェネツィアのカーニバルをはじめとした、幻想的な情景の中で繰り広げられる物語は日常の喧騒を忘れさせてくれます。
美しい音楽が響き渡る物語の中をゴンドラに揺られて運ばれてゆく〈少女〉は何を想い、何を知るのでしょう。
消えた譜面の行方が明らかになるその時、あなたの目の前にはどのような光景が広がっているでしょうか?
水の都ヴェネツィアで生きるピエタの娘達の物語を、一緒に見届けてみませんか?
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第65回 赤レンガ読書会 in 谷中満天ドーナツ
課題本:「ピエタ」
著 者:大島真寿美
開催日:2014年8月23日(土) 時間:14:30~17:00
会 場:谷中満天ドーナツ2Fカフェ
会場アクセス:
東京メトロ千代田線/千駄木駅から徒歩約5分
JR山手線・京浜東北線・常磐線/日暮里駅から徒歩約7分
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