第5回「赤レンガ読書会 in 谷中満天ドーナツ」が谷中満天ドーナツ2階カフェにて開催されました。
谷中銀座商店街、谷中満天ドーナツ |
課題本は、「脳と仮想」 茂木健一郎(著)
目次
序章 サンタクロースは存在するか
第1章 小林秀雄と心脳問題
第2章 仮想の切実さ
第3章 生きること、仮想すること
第4章 安全基地としての現実
第5章 新たな仮想の世界を探求すること
第6章 他者という仮想
第7章 思い出せない記憶
第8章 仮想の系譜
第9章 魂の問題
ねえ、サンタクロースっていると思う? 私はこう思うんだ。
ある年の暮れに、空港のレストランでふと耳にした、5歳くらいの女の子の言葉が、本書『脳と仮想』を書くきかっけになりました。
子供の時には、誰でも、この世界に実際に存在するもの(現実)と、心の中に思い描かれるもの(仮想)の間の不思議なトワイライトゾーンを知っています。その薄暮の世界を抜け出して、現実の世界に適応することを私たちは「成長」と呼びます。
しかし、大人になっても、仮想の切実さは残ります。
北極にトナカイたちのいる基地などないと判っていても、それでも心の中に切実に浮かんでくるあるものの姿。
心の中に感じられるそのような何かを、現代の脳科学は「クオリア」と呼びます。
サンタクロースの切実さは、クオリアの切実さでもあるのです。
人間の経験のうち、計算できないものを、現代の脳科学では、「クオリア」(感覚質)と呼ぶ。
およそ意識の中で「あるもの」と他のものと区別されて把握されるものは、全てクオリアである。
物質である脳に、意識が宿る。この不可思議な事実の中に、人間の喜びと哀しみの、全ての源泉があるのである。
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このような内容のため、理解するのも難しい本でした。
参加された皆様が、それぞれ感じたことを話題に、かなり飛躍した読書会となりました。
それはそれで、とても楽しい時間です。
皆様、ありがとうございます。